« 詩誌「Junction」76、77 | メイン | 原石鼎「花影」 »

2011年2月18日 (金)

「スローカーブを、もう一球」

Cimg4673  この2月2日に記事をアップした、「エンドレス・サマー」に続いて、山際淳司のスポーツ・ノンフィクション、「スローカーブを、もう一球」を読みおえる。

 角川文庫、平成8年35版。

 王監督の帯文を付す。

 ここに収められた8編のうち、4編が野球選手(プロ2編、高校野球2編)の物語である。

 彼は丹念な取材と、スポーツ選手の心情への思い入れによって、読者の心が引き込まれるノンフィクションを描く。

 なかでも1980年、「ナンバー」創刊号に載ったデビュー作、「江夏の21球」は圧巻である。1979年の日本シリーズ第7戦、近鉄vs広島の9回裏、1点を追う近鉄の攻撃に対して、リリーフの江夏投手が、ワン・アウト・フルベースのピンチになりながら、心理の交錯を含め、逃げ切ってしまう21投球を描く。

 ベンチに戻った、あの不敵な面構え(失礼!)の江夏選手が、うずくまって涙を流したところまで。

トラックバック

このページのトラックバックURL:
http://app.mitelog.jp/t/trackback/238785/26010179

「スローカーブを、もう一球」を参照しているブログ:

コメント

コメントを投稿

コメントは記事の投稿者が承認するまで表示されません。

ブログランキング

  • 応援のクリックを、よろしくお願いします。
  • ブログ村も、よろしくお願いします。

最近のトラックバック

ブログパーツ

  • ツイートをフォローしてください。
  • 3カウンター
  • アクセス解析

更新ブログ

Powered by Six Apart
Member since 04/2007

日本ブログ村

  • 日本ブログ村のリストです。

人気ブログランキング

  • 応援の投票を、お願いします。

アンケート