「水脈」43号
ただし「水脈」は「福井詩人会議」の機関誌でもあるようで、たくさんの散文も掲載されるが、それらの多くは、失礼して読まなかった。
誰しも人生に、大小のドラマはある。それらがイデオロギーに収斂されないよう(今は収斂されようとしていると言うのではない)、願っている。
T百代子さんの「三丁目のマサイ族」に惹かれる。
料理上手だった友人に認知症が始まって、トンカツの作りかたもわからなくなって、作者が励まそうという作品である。
全7連より、第3連のみを引く。
三丁目のマサイ族
T百代子
人が壊れていく時 その人の
一番優れた部分からはじまる
氷山の氷が溶けていくように
(前後略)
コメント