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2011年5月17日 (火)

小川洋子「博士の愛した数式」

Cimg5028  小川洋子の小説、「博士の愛した数式」を読みおえる。

 新潮文庫、平成17年4刷。

 80分しか記憶の残らない老数学者と、そこに勤める家政婦、その息子、3人を中心とする物語である。

 第1回本屋大賞を受賞するなど、読者の評判の高かった小説だ。

 しかし、しみじみ・ほのぼの路線を離れて見る事も可能だ。

 博士は認知症がかった老人であり、数学雑誌の懸賞問題を解くしか生き甲斐と収入がなく、家族がそれを支える、というストーリーをファンタジー風に設定し直して描いているとも取れる。

 博士の記憶能力が無くなり(事故以降の)、施設に入所する結末近くも、家族が支えられなくなった老人の行く末の典型と思える。

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» 第1回本屋大賞 1位:博士の愛した数式/小川洋子 (ナマクラ!Reviews)
(あらすじ) 事故で記憶力を失った老数学者と、彼の世話をすることとなった母子とのふれあいを描いた物語。家政婦として働く「私」は、ある春の日、年老いた元大学教師の家に派遣される。彼は優秀な数学者...... [続きを読む]

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