「日本の街道」(全8巻)の第1巻、「風かけるみちのく」を見おえる。
昭和56年、集英社・刊。
箱、帯、本体にカバー、月報あり。
僕は、ひたすら街道筋の光景を追う写真集を期待していたが、ひところ流行した(当時の僕は知らなかった)日本全国の名所旧跡を集成した写真集と、あまり変わらなかった。
それに文章が多い。写真集は、目の楽しみと心の安らぎのために見るのだから、解説はできるだけ少ないほうが良い。
それと活字に疲れたときに写真集を見ることが多いから、詩歌の引用など、文学臭は避けてもらいたい。
井上ひさし氏の語る小文、「南京婆のやってくる道」が、人買いのエピソードで哀れの思いを誘う。
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