相川永時「エルモリヤの空に」
文芸社、2012年5月・刊。帯。
文庫本サイズだが、横書きのせいもあり、223ページに90編を収める。
「文芸社セレクション」の1冊となっており、廉価である。
希望と失望を繰り返す若者の心情を訴えながら、前向きであろうとする。
oasisやSuede等の洋楽の影響を受け詩を書き始める、と著者プロフィールにあるように、歌いかけるような作品が多い。
君の本性なんて知らないけれど
僕は怠惰で君は強情だけど
それでもついてきてくれるなら
素敵な景色へ案内するよ
「花よりも美しく」初連
男女の1組の心情(僕には、まるで老夫婦みたい)が、よく捉えられている。
誰もが失敗し、泣き崩れるものなんだ
だけどそこで流されちゃいけない
「名もなき英雄」の1節
そう、挫折したあと、どう立ち上がるかが大事だ。
彼のブログ「エルモリヤの空に何を」では、更に進化した作品を読む事ができる。
コメント