総合歌誌「歌壇」(本阿弥書店)2012年12月号を読みおえる。
短歌作品をおもに読み、散文では飛ばした作も多い。
巻頭20首では、俵万智「秋の入り口」が懐かしい。僕は「俵万智・以後」に作歌を始めた者だから。
特集は、「身体感覚の短歌」であるが、観念的である。「仕事は体で覚えよ」と言われて覚えた、作業の身体感覚や、老いの不自由な手足が論じられていない。
田中槐さんの年間時評は、「震災後一年と短歌のこれから」と題する。まっとうな感覚である。
また12月号という事で、幾つかの連載がおわる。武下奈々子さんの「働く女性たちの風景」を始め、惜しい事である。
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