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2012年12月13日 (木)

石原吉郎「足利」

Cimg6651_2 石原吉郎(いしはら・よしろう)の詩集、「足利」を読みおえる。

 花神社、1977年・刊。箱、帯。

 短い詩が多く、40編を収める。

 これまで紹介してきた「石原吉郎全詩集」の終いの詩集「北條」に継ぐ詩集である。

 折り目正しい、礼儀に篤い、彼の境地が表されている。

 1編の短さ、1行の短さは、彼が関わった句作の影響があるかも知れない。

 俳句の短い定型、季語のしばりでは、思いを述べることは難しい(?)。彼の、言外の思いを汲み取ってもらいたい、という詩作法は、それからも来ているようだ。

 彼の短い詩「一期」全文を紹介する。

  一期(いちご


一期にして

ついに会わず

膝を置き

手を置き

目礼して ついに

会わざるもの

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