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2012年12月12日 (水)

間島定義「鋼と杉」

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 間島定義氏の第2歌集「鋼と杉」を読みおえる。

 昭和55年、白玉書房・刊。

 箱、宮柊二・題簽、口絵1葉。

 昭和38年~46年までの作品、508首を収める。

 手許には、この歌集の外に資料がない。

 新潟県より埼玉県に移住し、「コスモス」の編集に加わった。

 作品に「草木盡心」といった境に近づくものを加えてみたいと願ったようだ。

 以下に7首を引く。

ゆたかなる夏迎へをり野の先の青さうるめる麦の畑は

利根川の瀬鳴りとよむにひびきあひ寂しも空のまほら逝(ゆ)く風

木馬道(きうまみち)を黒く素早く走り去り山むささびは谷にひそみつ

うつうつと心沈む日雨後(うご)の山登りてくれば韮白く咲く

水走る這松の下黒百合のしづけき花の逝(ゆ)く春を咲く

樅の葉に結びし霧氷(むひょう)かすかなる輝き放つ尾根の樹海に

歌選ぶ仕事より立ち先生のふとなにごとか呟きますを

 なお1部、正字より略字に変えてある。

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