エッセイ集「象が歩いた」
日本エッセイスト・クラブ編「’02年版ベスト・エッセイ集 象が歩いた」を読みおえる。
文春文庫、2005年・刊。
昨年12月27日付け記事で紹介した「’01年版 母のキャラメル」に継ぐ本である。
その記事で「『ほのぼの・しみじみ路線』の話が少なくなった」と書いたが、「象が歩いた」53編には、僕の感動するエッセイが多くあった。
時代が変わったのか、僕が変わった(おもに年末・年始の休暇中に読んだ)のか。
巻頭に浅田次郎「学而」が、貧しい母子が勉学に思いを掛けて行った、彼の少年時代とその後を描く。「泣かせる話」の名手だが、彼の1編を巻頭に持ってくるところ、時代も移ったのだろう。
また女性のエッセイに、優れた作品が多い。女性は情感豊かな人が多いから。
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