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2013年2月13日 (水)

下村槐太「光背」

 角川書店「増補 現代俳句大系」第6巻より、5番めの句集、下村槐太(しもむら・かいた、1910~1967)の「光背」を読みおえる。

 今年1月19日付けの記事、「阿部みどり女『笹鳴』」に続く句集である。

 原著は、昭和22年、金剛発行所・刊。

 自序、340句、自跋を収める。

 この句集も、彼の師・岡本松浜の遺句集「白菊」(この大系にあり)も、彼の手に成る謄写版刷りであった。

 歌集・詩集の自費出版を引き受ける出版社は多く、クラス化(差別等級化)を図っている(出版費用がとても高い)ようだが、その2句集の評価は、その傾向に1石を投じるだろう。

 以下に5句を引く。

花つけし黄楊の籬や踰えにけり

斑猫(はんめう)のをしへはじめし花のみち

露しげくなりし焦土や菜虫とる

一陣の風を仰げば白椿

青梅や昼もやす火の澄みとほる

Phm02_0412
ダウンロード・フォト集より、雪景の1枚。

本文とは無関係。

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