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2013年2月12日 (火)

エッセイ集「片手の音」

Cimg6772 日本エッセイスト・クラブ編「’05年版ベスト・エッセイ集 片手の音」を読みおえる。

 文春文庫、2008年・刊。

 60編、帯あり。

 先の1月29日付け記事、「’04年版 人生の落第坊主」に続く本である。

 エッセイスト・酒井順子の「四十手前は青春のホスピス」では、38歳独身に至る、幾つかの岐路を探っているが、「負け犬」と何十回も書きつける事はない。

 大学教授・藤原正彦の「逆転勝ち」は、ネット将棋を指して相手の時間切れで逆転勝ちした時、画面観戦の3人息子と共に大笑いする、というエッセイだけれど、あまりに品格のない内容ではなかろうか。

 否定的な事を書いたけれども、このエッセイ集には、感動的なストーリーが満ちている。

 僕はこのシリーズに出会えて、とても喜んでいる。

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