エッセイ集「片手の音」
日本エッセイスト・クラブ編「’05年版ベスト・エッセイ集 片手の音」を読みおえる。
文春文庫、2008年・刊。
60編、帯あり。
先の1月29日付け記事、「’04年版 人生の落第坊主」に続く本である。
エッセイスト・酒井順子の「四十手前は青春のホスピス」では、38歳独身に至る、幾つかの岐路を探っているが、「負け犬」と何十回も書きつける事はない。
大学教授・藤原正彦の「逆転勝ち」は、ネット将棋を指して相手の時間切れで逆転勝ちした時、画面観戦の3人息子と共に大笑いする、というエッセイだけれど、あまりに品格のない内容ではなかろうか。
否定的な事を書いたけれども、このエッセイ集には、感動的なストーリーが満ちている。
僕はこのシリーズに出会えて、とても喜んでいる。
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