橋本多佳子「信濃」
角川書店「増補 現代俳句大系」第6巻(昭和56年・刊)より、7番めの句集、橋本多佳子「信濃」を読みおえる。
今年2月16日付けの記事、前田普羅「飛騨紬」に続く紹介であり、少し間が空いた。
「信濃」原著は、昭和27年、臼井書房・刊。序跋文無し、257句。
橋本多佳子(はしもと・たかこ、1899~1963)は、「ホトトギス」→「馬酔木」→「天狼」と歩み、「七曜」指導・のちに主宰した。
この句集ではまだ、情の濃い風の句は多くない。
僕は「橋本多佳子全句集」を所蔵しており、それも機会を作って読みたい。
以下に5句を引く。
雪山に野を界(かぎ)られて西行忌
母と子に夜も木の実の落ちしきる
学ぶ子に暁四時の油蟬
砂をゆく歩々の深さよ天の川
寒牡丹炭ひく音をはばからず
本文とは、無関係。
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