折口透「自動車の世紀」
岩波新書、1997年・刊。
著者は、自動車誌編集者等を経て、当時の肩書は、自動車ジャーナリスト、現代史研究家、翻訳者。
「自動車の世紀」とは、20世紀の事である。飛行機、鉄道等の世紀でもあろうが、生活に密着している点で、「20世紀の恋人」と称されるのだろう。
新書の常で、概説的入門書である。エピソードで読者の興味をつないでいる所もある。
初期の自動車業界では、天才的な技術者個人の考案で、事業が進歩する場合があった。最近までのインターネット業界のように。
また戦争中、費用を惜しまない研究で新開発が進み、平和時の自動車に応用された。戦争を肯定する訳ではない。
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