中村草田男「来し方行方」
角川書店「増補 現代俳句大系」第6巻(1981年・刊)より、11番めの句集、「来し方行方」を読みおえる。
原著は1947年、自文堂・刊。
中村草田男(1901~1983)の第4句集であり、1941年~1947年の715句、自跋を収める。
この「大系」では、5月8日の記事(←リンクしてある)、木村蕪城「一位」に続く。
また中村草田男の収載句集としては、第2巻の第1句集「長子」に続く(2010年10月24日の記事←リンクしてある)作である。
ニーチェ「ツァラトストラはかく語りき」を、訳書にて二十数回、原書にて4回、通読したとある。「ツァラトストラ」は哲学書というより、人生論、生き方論だったかと、今更ながら僕は気づく。しかし多くのエピソードが何を意味しているのか、わからない。
以下に5句を引く。
露の鳥崖より飛べば已(すで)に高し
白鳥といふ一巨花を水に置く
深雪道来し方行方相似たり
その表札半ば埋めて燕の巣
ラグビーのせめぐ遠影たゞ戦後
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