« 詩誌「水脈」第48号 | メイン | 橋本鷄二「年輪」 »

2013年8月 9日 (金)

鈴江幸太郎「夜の岬」

 初音書房「鈴江幸太郎全歌集」(1981年・刊)より、10番めの歌集、「夜の岬」を読みおえる。

 先の7月30日の記事(←リンクしてある)で紹介した、「山懐」に継ぐ歌集である。

 原著は、初音書房、1969年・刊。560首。

 歌人67歳~69歳の、3年間の作品。

 「後記」で著者は、「命のあるかぎりまだまだ欲を出して、(中略)よい歌を作りたいものであります」と意欲的である。

 住友の修史に関わる仕事をしながら、歌会、吟行(宿泊の場合を含む)、追悼などの作品が多い。嘆きも喜びも淡くなったのだろうか。

 以下に6首を引く。


安きさまに富士のかかれる熟田
(うれた)のはて暑き光に送りたまひき

宿の燈(ひ)の照らす草踏み入りてゆく闇のはたては灘の上の崖

わが賴む君の命の立ちかへり出雲のみ湯にすこしづつ癒ゆ

この島も食を賴みて船を待つ靑葉うつくしく近づきくれば

草の上に高き夕菅(ゆふすげ)すでにして黄にひらきたり帰りか行かむ

ふたたびを君にしたがふ面河(おもがう)のこよひも雨の木群(こむら)にひびく

Phm10_0614
ダウンロード・フォト集より、清流の1枚。

というより、渓流と呼ぶべきだろう。

トラックバック

このページのトラックバックURL:
http://app.mitelog.jp/t/trackback/238785/31773973

鈴江幸太郎「夜の岬」を参照しているブログ:

コメント

コメントを投稿

コメントは記事の投稿者が承認するまで表示されません。

ブログランキング

  • 応援のクリックを、よろしくお願いします。
  • ブログ村も、よろしくお願いします。

最近のトラックバック

ブログパーツ

  • ツイートをフォローしてください。
  • 3カウンター
  • アクセス解析

更新ブログ

Powered by Six Apart
Member since 04/2007

日本ブログ村

  • 日本ブログ村のリストです。

人気ブログランキング

  • 応援の投票を、お願いします。

アンケート