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2013年10月31日 (木)

日野草城「昨日の花」

 沖積舎「日野草城全句集」(1996年・刊)より、3番めの句集、「昨日の花」を読みおえる。

 今月20日の記事(←リンクしてある)で紹介した、「青芝」に継ぐものである。

 原著は、1935年、龍星閣・刊。

 自序詞、772句(全句集では改訂句を付して)を収める。

 句集名には、無季、連作が始まり、主宰誌「旗艦」創刊に至る、過去への決別が暗示されているように思われる、と解題に述べられる。

 以下に5句を引くが、評判になった句、晩年の自選「草城三百六十句」よりは、あえて選ばなかった。

杉山の霧の雨ふる薄羽織

炭をつぐひとのやさしき指を視る

安部川をつくりて妻の年忘

スケートや蹈みかはす足ゆるやかに

あらくさの茂れるなかへ帰省かな

Phm02_0297ダウンロード・フォト集より、紅葉の1枚。

 

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