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2013年12月11日 (水)

日野草城「銀(しろがね)」

 沖積舎「日野草城全句集」(1996年・刊)より、遺句集(第8句集)「銀(しろがね)」を読みおえる。

 今月3日の記事(←リンクしてある)で紹介した、「人生の午後」に継ぐ。

 原著は、1956年、琅玕洞・刊。

 1953年~1956年の265句、夫人の日野晏子の長い「あとがき」を収める。

 夫人や一人娘の、俳人を支えた努力は讃えられるべきだが、娘婿・室生幸太郎の全句集編集も大事業だ。

 以下に5句を引く。

元日の新しい顔で友ら来る

猫の子に舐めらる小さきぬくき舌

白粥のうす塩味や暑気中り

妻の顔いつも仰ぎて十とせ臥す

うしみつにわが咳き入りて妻子覚む (最後の句)

Photo無料写真素材集サイト「足成」より、山茶花の1枚。


 

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