石原舟月「山鵲」
角川書店「増補 現代俳句大系」第7巻(1981年・刊)より、最後、13番めの句集、石原舟月「山鵲」(やまかち)を読みおえる。
今月22日の記事(←リンクしてある)で紹介した、細谷源二「砂金帯」に続く句集である。
原著は、1949年、飛鳥書房・刊。
飯田蛇笏・序、300余句、後記を収める。
石原舟月(いしはら・しゅうげつ、1892年~1984年)は、飯田蛇笏「雲母」門。
彼は山梨県より上京、電柱広告事業のパイオニアとして成功した。
句集「山鵲」では、昭和10年以前~昭和23年の句を、幾つかの年代グループに分け、逆年順に配した。
以下に5句を引く。
文弱の世をたのしまず冬帽子
雲の洞に遠き空ある春田かな
病難の飯のしろたへ菜種梅雨
山羊ひとにあまえて秋暑おとろへぬ
大霜の上げ潮にのる野菜舟
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