川島彷徨子「榛の木」
角川書店「増補 現代俳句大系」第7巻(1981年・刊)より、11番めの句集、川島彷徨子「榛の木」を読みおえる。
「日野草城全句集」を読むために中断していて、今年10月3日の記事(←リンクしてある)、岸風三楼「往来」に継ぐ本である。
原著は、1949年、藁火書房・刊。
大野林火の序文、463句(1930年~1948年)、後記を収める。
臼田亜浪・門「石楠」「浜」同人。
1時、召集を受け入隊したが、痔疾・肺疾の悪化のため召集解除となった。川島彷徨子(1910年~1994年)の生活と、句作には幸いしたようである。
以下に5句を引く。
おれの黍おまへの黍もよく焼けし
吹かれつつ蝶的確に花につく
日のあたる方にいづるや鳥立てり
重味ある稲騒にふとたちどまる
赤子寝て練炭はぜる音つづく
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