広部英一「木の舟」
昨年10月5日の「第8回苜蓿忌」のあと、夫人より頂いた「広部英一全詩集」(2013年10月、思潮社・刊、774ページ)より、第1詩集「木の舟」を読みおえる。
夫人と、膨大な詩編と資料を集め組み立てた、関わられた方々に感謝する。
僕たちは、広部さん(生前に親しかった訳ではないが、僕が若い頃より援けてもらった思いがあるので、「さん」づけで書かせていただく)より受けた恩恵に感謝して、文学に励めば良いので、作品にあれこれ言うことはない。
ただこのブログは、書評どころか、感想としても未熟で、「こんな本を読んだよ」という報告に過ぎない。
「木の舟」の初めでは、生前の母や母性をめぐって描かれる。
「五人兄弟」より、母の急篤と葬儀が描かれる。「みずうみ」などの母恋の作品のあと、「木の舟」で、「おつかさまは木の舟/船の名は観音菩薩号」とうたった。
観音(観世音)と菩薩は違って、共に仏の次に位する。広部英一さんが仏のように、福井の詩界、文学界に施した慈愛を受けて、僕たちは励むのみである。
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