小島ゆかり「泥と青葉」
Amazonより取寄せた、小島ゆかりさんの第12歌集、「泥と青葉」を読みおえる。
2014年3月、青磁社・刊。
僕は「小島ゆかり作品集」と、その後の歌集すべてを(「純白光」を除く)読んで来た筈である。
家族、震災・原発事故、他を詠って、大胆な表現がある。
猫を飼っているせいもあってか、原発事故後に放置された牛、豚、鶏、犬等に低い視線から、語りかけるように詠っている作品もある。
また象牙密猟のためのマルミミゾウ虐殺に憤る、10首連作もある。
以下に6首を引く。
抜け出づる魂をつかみもどすごと手にまるごとの無花果を食む
岩鼻から飛びたるわれを夫は褒め子らは驚き母は嘆きぬ
春昼のここはどこなる 死を知らぬ者はすべてを知らぬ者なり
男にはわかるはずない憤懣をわかる男たまにゐて警戒す
猫としてわがかたはらにゐてくれるあなたはだれか青い夜の雪
あきらめの選択、白鳥にもありて三羽遊べり新緑の池
この歌集「泥と青葉」をお読みになりたい方は、Amazonより取寄せる事が出来ます。
1冊、2808円(税込み、送料無料)です。
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