「渡辺白泉全句集」より(1)
「渡辺白泉全句集」を読み始め、「初出発表順句集」の昭和9年~昭和13年途中まで、読み進む。
全句集は、2005年、沖積舎・刊。
2011年9月28日付けの購入記事(←リンクしてある)がある。
渡辺白泉(わたなべ・はくせん、1913年~1969年)は、1933年「馬酔木」に投句を始め、1934年、のちの新興俳句誌「句と評論」に投句を始める。
のち新興俳句運動の若きリーダーとして、政治的前衛かつ芸術的前衛という、困難な道を進んだ。
以下に初期より「風」時代の、5句を引く。
蝗賣早稲刈り了へて來しならむ
火蛾どもに街燈滅されてゐる
納涼茶番遠くゐて父と笑うたり
十月の夜釣のえものみな黒し
銃後と言ふ不思議な街を岡で見た
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