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2014年7月 1日 (火)

井上春代「陽だまり」

Cimg7779 井上春代さんの第1歌集、「陽だまり」を読みおえる。

 2011年、六花書林・刊。329首。

 中地俊夫・選・跋文、小池光・帯文。

 井上春代さんは、1948年・生、1991年・「短歌人」入会。

 彼女の歌は、歌集題名にもあるように、明るい作品が多い。

 ただしその危うさを知っており、明るければ幸せとは限らないと、歌の中でも詠っている。

 「あとがき」では、歌に救われた道筋を、自覚している。

 以下に6首を引く。

「実験」と子はビー玉を転がして家に傾きあるを指摘す

コロッケが大好きと言いつつ少年はたちまちにして七個食いたり

夫がいて子がいて未だ淋しきと言えば褪せゆく風の曼陀羅

( )つき数式のように物事を難しくして生きていないか

鶏卵を産み落とすごと製氷皿みたす氷の音のくらぐら

アミノ酸のご機嫌うるわし百回もまわせば納豆ねばりてやまず

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