« 脇役辞典 | メイン | 吉野徳恵「ひかる雲」 »

2014年8月28日 (木)

斎藤史「朱天」

 大和書房「斎藤史全歌集」(1998年5刷)より、4番めの「朱天」を読みおえる。

 8月16日の記事で紹介した、「「新風十人」より」に続く。

 原著は、1943年、甲鳥書林・刊。364首(全歌集版では348首)。

 多くの戦争詠を含むが、全歌集でも隠さなかった。ただし16首を削り、ある歌人は改作の疑いを示した。

 以下に5首を引く。

思ひあまる事ひとたびは切りすてて身づくろひなし出てゆく我は

心飢ゑわが呼ぶ声のけものなし霞の奥におちてひびかず

われら行く道まさやかに示されぬ撃ちてやむべし勝ち終るべし

いのちありてシンガポールを踏みし兵を思ふに我も涙せきあへず

微小なる我らが生を思へらくいのちはいよよしろじろと燃ゆ

 (1部、旧漢字を新漢字に替えた所がある)。

Photoフリー素材サイト「足成」より、栗の1枚。

トラックバック

このページのトラックバックURL:
http://app.mitelog.jp/t/trackback/238785/32781961

斎藤史「朱天」を参照しているブログ:

コメント

コメントを投稿

コメントは記事の投稿者が承認するまで表示されません。

ブログランキング

  • 応援のクリックを、よろしくお願いします。
  • ブログ村も、よろしくお願いします。

最近のトラックバック

ブログパーツ

  • ツイートをフォローしてください。
  • 3カウンター
  • アクセス解析

更新ブログ

Powered by Six Apart
Member since 04/2007

日本ブログ村

  • 日本ブログ村のリストです。

人気ブログランキング

  • 応援の投票を、お願いします。

アンケート