萩原朔太郎書簡・明治編
写真は、「萩原朔太郎全集」第13巻(書簡集)である。もう20年以上も前かに買った本である。
当時の僕は貧しくて(今も貧しいが)、5巻本の裸本の朔太郎全集を買って、第1巻の全詩集を読み、アフォリズム集などは読まなかった。
書簡集が欲しくなり、函汚れ・本体背痛みのこの本を、ようやく買えた。
朔太郎(1886年~1942年)の、明治45年(27歳)までの書簡、25通を読みおえる。
学校も止めて、仕送りで暮らす有閑階級ながら、妹・津久井幸子に宛てた延々たる演劇評など、青年の孤独な鬱勃たる思いが伝わる。
明治45年の書簡には、その妹に宛てた長い手紙2通と、従兄・萩原栄次に宛てた葉書1枚のみ残っており、朔太郎の孤独な生活が思われる。
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