« 「その一集」読了 | メイン | 写真集「古鏡」 »

2014年10月16日 (木)

野村喜舟「小石川」

 角川書店「増補 現代俳句大系」第9巻(1981年・刊)より、4番めの句集、野村喜舟「小石川」を読みおえる。

 先の10月10日の記事(←リンクしてある)、「杉田久女句集」に続く。

 原著は、1952年、渋柿図書刊行会・刊。

 松根東洋城・久保田万太郎・水原秋桜子の序文、1000句(原著には3607句あったが、この「大系」の都合により選んだ)、自跋を収める。

 野村喜舟(のむら・きしゅう、1886年~1983年)は、松根東洋城の「渋柿」に参加、1977年・主宰。

 この「小石川」」には、東京・小石川に住んだ頃(明治43年~昭和8年)の、下町情緒濃い作品を収める。戦前の句だが、抒情的なところがあり、息苦しいところが無い。

 新年春夏秋冬より、1句ずつを引く。

一切空赤く出でたる初日かな

解き捨てししごきの中の子猫かな

居眠りの老のうなじや時鳥

懶さも暑さも残る己かな

磧湯に馬を入れやる冬至かな

Photoフリー素材タウンより、菊の1枚。

トラックバック

このページのトラックバックURL:
http://app.mitelog.jp/t/trackback/238785/32848257

野村喜舟「小石川」を参照しているブログ:

コメント

コメントを投稿

コメントは記事の投稿者が承認するまで表示されません。

ブログランキング

  • 応援のクリックを、よろしくお願いします。
  • ブログ村も、よろしくお願いします。

最近のトラックバック

ブログパーツ

  • ツイートをフォローしてください。
  • 3カウンター
  • アクセス解析

更新ブログ

Powered by Six Apart
Member since 04/2007

日本ブログ村

  • 日本ブログ村のリストです。

人気ブログランキング

  • 応援の投票を、お願いします。

アンケート