詩の友人(と勝手に僕が思っている)小鍛治徳夫さんから、詩集「サルトルおっぱい」を贈られた。
「なんなはん」「夜の食(お)す国」に継ぐ、第3詩集である。
2014年11月、日野川図書・刊。
歴史と現在を重ね合わせ、方言を交えて描く、「小次郎の里」「スマホの橋本クン」がユニークである。
仕事・家庭を含む、現実への不満と、愛着を描いた詩編には、切実さがある。
妻恋の「サルトルおっぱい」、「タイムマシンは汲み取り式」、「今朝はごめんね」には、熱い思いが込められる。
「発注日」に見られる、生けるものへの優しい慈しみが、彼の変らぬ本質だろう。
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