岡本かの子「河明り」
Google Play ブックスより「青空文庫」発でタブレットにダウンロードし、岡本かの子の小説「河明り」を読みおえる。
同様にして読んだ彼女の小説は、1月31日の記事(←リンクしてある)で紹介した「母子叙情」に次ぎ、7作めである。
廻船問屋の娘が、店で働く青年(許婚者)に冷たくされるが、作者が一肌脱いで青年の立ち寄るシンガポールまで娘と出掛け、青年の内心を聞き取って、二人は無事結婚する、というストーリーである。
私小説に見せかけたフィクションとして、優れている。
彼女の肉感的なところ、アマチュアリズム(と受け取られる)が、彼女の作品への好悪感を分けるだろう。
蔵書1万冊とうそぶいた(今はその半分くらいか)僕が、タブレットに無料ダウンロードした本を読んでいるのだから、いかに本が流通していないか、判るものだ。
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