古くからの蔵書より、大久保康雄・訳「O・ヘンリ短編集(一)」を読みおえる。16編の短編小説を収める。
新潮文庫、1995年57刷。全3冊。
カバーの裏に「庶民の哀歓とユーモアを描く…」とコピーがあって、身近な題材かと思った。
しかし多くは、浮浪者、犯罪者、ワーキング・プアの世界だった。
ハッピーエンドの物語もあるが、それは奇跡的な邂逅というべく、あまりにも作り物めいている。
「よみがえった改心」は、自分の運命よりも、親しい家族の娘の命を選ぶ物語で、その結末と共に感動的だった。
その(二)、(三)を読む予定である。
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