江國香織「ホテル カクタス」
江國香織のファンタジックな小説、「ホテル カクタス」を読みおえる。
集英社文庫、2004年・刊。
検索(管理画面で)に拠ると、僕はこれ以前に彼女の本を、10冊(すべて文庫本の筈)読んでいる。
ただし最近は読んでいなくて、直近で2013年11月24日の記事(←リンクしてある)で紹介した小説「がらくた」である。
「ホテル カクタス」の主人公は、「帽子」と「きゅうり」と「数字の2」である。別にあだなではなく、そのままの振る舞いなので、また「です・ます」調の語りで、ファンタジックと呼ぶ。
これは地方から都会に出て来た、3人の青年の出会いと友情と別れの物語と、受け取れる。
しかし振り返られた物語の常として、「ホテル カクタス」が実はアパートであるように、デフォルメされ、あるいはフィルターをかけられている。
それでも実に懐かしい物語である。
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