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2015年5月27日 (水)

村野四郎「罠」

 筑摩書房「村野四郎全詩集」(1968年・刊)より、第1詩集「罠」を読みおえる。詩集が逆編年順に置かれているので、詩集編の最後にある。

 記事としては、今月18日の記事(←リンクしてある)、「『体操詩集』拾遺」に継ぐ。

 村野四郎(1901年~1975年)は、初め新傾向俳句を創ったが行き詰まり、大学での独詩の講義を受け、詩作に移った。川路柳虹らと「炬火(たいまつ)」を創刊した。

 この「罠」(1926年、曙光詩社・刊)には、川路柳虹の序文を受け、52編を収める。

 モダニズム風の新しい修辞(レトリック)を発見して喜んでいる状態である。のちのノイエ・ザハリヒカイトにも実存にも至っていない。

 「都府の詩」より「3・暁」を引用する。


  3・暁


広場には多くのBUSが

まだ羊のやうに やさしくまどろんでいる


――酷い今日が

その荒々しい手で追い回すには間(ま)がある



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