村野四郎「抒情飛行」
筑摩書房「村野四郎全詩集」(1968年・刊)より、第3詩集「抒情飛行」を読みおえる。
このブログでは、5月27日の記事(←リンクしてある)、「罠」に継ぐ。
原著は、1942年、高田書院・刊。5部74編を収める。
前々年の1940年に大政翼賛会・成立、紀元2600年式典があり、前年の1941年12月、対・米英・宣戦布告があるなど、日本は戦争を拡大していた。
この詩集にも、題名でも「愛国詩」「若い尖兵」等、戦争協力の詩がある。ただし心身は冷え、頭脳のみが熱しているようで、中年(当時42歳)のブルジョワ知識人らしい在り様だ。逆編年順に詩が収められているらしく、後に置かれた詩には、喪失感、嫌悪感なども読めるのだけれども。
「フリー素材タウン」より、アジサイの1枚。
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