石原八束「秋風琴」
角川書店「現代俳句大系」第10巻(1972年・刊)より、13番めの句集、石原八束「秋風琴」を読みおえる。
今月8日の記事(←リンクしてある)に紹介した、野沢節子「未明音」に継ぐ。
原著は、1955年、書肆ユリイカ・刊。600句。
戦前(1937年~1944年)の句を含む事、詩人・三好達治に題名を受け、句に教示を受けた事は、不興である。また三好達治を囲む(文章の!)会「一、二句文章の会」を支えた事も不興である(晩年の達治には、幸せだったかも知れないが)。
三省堂「現代俳句大事典」で見ると、句境の深化、多数の評論、晩年の役職的活躍等もあったようで、一概に否定できない。
以下に5句を引く。
炎天は蒼し廃墟に貌よごれ
花びらのながるる砂利を歩みけり
星恋の夜は白桃を母とわかち
水澄むやこころの傷を詐りて
血を喀くや梅雨の畳に爪をたて
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