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2016年4月13日 (水)

「トラークル全集 Ⅵ 遺稿」(2)

 青土社「トラークル全集」(1987年・刊)の第Ⅵ章「遺稿」より、第2節「詩 一九〇九年―一九一二年」を読みおえる。

 第1節に当たる「一九〇九年集」は、先の3月10日の記事(←リンクしてある)で紹介した。

 第2節(章、節、という呼び方は、自分のつけたものである)には、35編の詩を収める。トラークルは1887年生まれなので、12歳頃~15歳22歳~25歳頃の作品である。

 1897年に入学したギムナジウムで既に、彼は煙草、酒、更に麻酔剤に手をつけ始めたとされる。

 この節の最後に置かれた「十二月のソネット 第二稿」の終連は静謐であり、以下に引く。


少年が、おずおずと 一人の女の所へ走っていく。

尼僧がひとり 暗がりで 優しく翳って 蒼ざめていく。

葉を落した樹が 眠る者の番をする。

Photo_5 フリー素材サイト「Pixabay」より、花水木の1枚。

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