金子兜太「少年」
角川書店「現代俳句大系」第10巻(1972年・刊)より、17番めの句集、金子兜太「少年」を読みおえる。
先行する加藤楸邨「山脈」は、先の8月11日の記事(←リンクしてある)にアップした。
原著は、1955年、風発行所・刊。497句。
「少年」は、共著を除いて、金子兜太(かねこ・とうた、1919年~)の第1句集であり、後年の発展・活躍を細かく知らない僕は、その点からの評価は成しにくい。
以下に5句を引く。
わらんべの蛇投げ捨つる湖の荒れ
パンの実の灯を得て青し手紙開く
方々にひぐらし妻は疲れている
河氷り橋脚汚れ吾等生きる
共に小さき妻子の冷えた手を握る
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