オマル・ハイヤーム作「ルバイヤート」
小川亮作・訳、岩波文庫、1987年34刷。
帯つき、173ページ。
この本には、11世紀ペルシアの詩人、オアマル・ハイヤームの作った(疑念を残す作もある)、ルバイヤート(4行詩の1形式)の143篇が収められている。
彼はこの集で、人生のむなしさ、はかなさを歌い、酒と恋による慰めを歌っているが、なにか楽しそうな書き振りだ。
巻末の解説は長文で、オマル・ハイヤームの生涯、彼のルバイヤートが世に広まった経緯、邦訳の歴史、ルバイヤートの韻などが述べられているが、僕はそれらにあまり興味がないので、ほとんど読まなかった。
僕の最もお気に入りの1篇を、以下に引く。
ルバイヤート 35
若き日の絵巻は早も閉じてしまった、
命の春はいつのまにか暮れてしまった。
青春という命の季節は、いつ来て
いつ去るともなしに、過ぎてしまった。
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