季刊同人歌誌「棧橋」№97を読みおえる。
まず注目するのは、田中愛子さんの冒頭96首詠「秋の鏡」である。
大作なのに乱れがない。そして彼女の明るく優しい(もちろん、それだけではないだろうが)性格がよく表われている。
次に、小島ゆかりさんの12首詠「けふのあなたに」がある。彼女が最近に詠むことの多い父親のことである。
知力と体力の衰えていく父親の世話をしながら、知力と体力の衰えていく日本を見据えるような、厳しさと哀しみがある。
僕の「たけふ菊人形祭」12首は、ただ連作を創っただけで、論外だろうなあ。
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