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2009年9月 7日 (月)

関川夏央「現代短歌そのこころみ」

003  関川夏央「現代短歌そのこころみ」を読みおえる。

 集英社文庫、2008年・刊。

 この本が「アマゾン」より届いた、9月4日に、このブログで紹介している。

 著者は評論家で、歌人ではない。歌壇以外からの批評も、時に有効だろう。

 歌誌「短歌研究」(編集者・中井英夫)の「50首詠」募集で、中城ふみ子と寺山修司が登場する「1954年の衝撃」から説き始め、「短歌パラダイス」「新聞歌壇」に触れつつ、歌人としては穂村弘に至る。

 論調は物語風で、情動的に説得力がある。

 個人的基軸がやや保守的のようで、それは意識して読まねばならない。

 また紙幅などの制限とは言え、岡井隆、塚本邦雄を取り上げていないことは、ものたりない。

 小章「未完の歌人たち」の末尾の、次の1文が痛かった。

 「歌われた歌と歌った歌人の人生について思いをいたすとき、短歌とは残酷な文学であると思わないではない。」

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