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2013年9月 2日 (月)

鈴江幸太郎「鶴」

 初音書房「鈴江幸太郎全歌集」(1981年・刊)より、13番めの歌集「鶴」を読みおえる。

 先の8月19日の記事(←リンクしてある)、「花筵」に継ぐ歌集である。

 原著は、1977年、初音書房・刊。

 370首、後記を収める。

 吟行の歌の他、次男の自死を嘆く「悲歌」「餘涙雑唱」の連がある。

 著者78歳だが、後記では「まだ何かが開けないにも限るまい」と、将来に希望を持っている。

 以下に7首を引く。


祖父の字を軸とし舅
(ちち)の字を額とせり我より若く逝きて惑はず

荒磯を高くおほへる潮けぶり吹かれてうごく中に降りゆく

社務所にて妻が買ふ小さき土鈴の鳴る音にだに安らふらしも

ゆるやかに空めぐり來て群のなかにくだり立つ鶴こゑも立たなく

伏兵の出でし如くにうろたへて思はぬ怒もてあましをり

木群のなかすこし窪みて坑口のあとといふとも葛の覆へる

守る如く我につづけるわが友ら坂の上には寺門(じもん)見え來ぬ

Photo
無料写真素材サイト「足成」より、秋明菊(貴船菊)の1枚。

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