ビル・クロウ「さよならバードランド」村上春樹・訳
ビル・クロウ「さよならバードランド」(村上春樹・訳)を読み終える。
新潮文庫、1999年・刊。
同じ著者、同じ訳者の「ジャズ・アネクドーツ」を、このブログの2009年8月16日の記事(←リンクしてある)で紹介している。
ビル・クロウは1950年代より活躍したアメリカのジャズ・ベーシストで、のちにミュージシャン・ユニオンの代表、ジャズ評論家としても活躍した。
本書には多くのジャズメン(女性歌手などを含む)のエピソードが重ねられている。時には皮肉を交えながら、ジャズを愛した者たちの物語を成す。
「そして僕のベース・ソロの終わるころにはもうめためたに遅くなっていたので、ズートはあきらめて肩をすくめ、…」の1例の通り、訳文はくだけていて、座談を聴くようだ。翻訳者の、言葉と心の豊かさを、よく表わしている。
後記:今日、1月22日は奇しくも、ジャズの日(国内)だそうです。
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