中村汀女「都鳥」
角川書店「増補 現代俳句大系」第8巻(1981年・刊)より、10番めの句集、中村汀女「都鳥」を読みおえる。
先月26日の記事(←リンクしてある)の、水原秋桜子「霜林」に継ぐ句集である。
また中村汀女の句集としては、第5巻より2012年9月26日の記事(←リンクしてある)の「汀女句集」に継ぐ収載である。
原著は、1951年、書林新甲鳥・刊。380句、後記を収める。
380句は、新年・四季別に収められている。
身近な所から吟じられながら、隙を見せない。俳誌「風花」の創刊・主宰、ジャーナリズムにもてはやされた事、なども要因だろう。
以下に5句を引く。
凧降ろし輝く雲も散りゆきぬ
春寒や出でては広く門を掃き
空蟬も拡大鏡も子に大事
夕鵙のみじかき声を落し去る
舟まこと二三ならずよ冬霞
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