萩原朔太郎・書簡:64番~153番
筑摩書房「萩原朔太郎全集」第13巻(1977年・刊、書簡集)より、3回めの64番(大正2年)~153番(大正5年)を読みおえる。
今月4日の記事(←リンクしてある)、「同:26番~63番」に継ぐ。
北原白秋には、悩みを訴える書簡もあるが、同人誌の原稿、同人費に関わるものが多くなっている。大正4年1月9日から14日まで、白秋が前橋を訪れた際には、家族ともども歓喜した事がわかる。
同郷の詩人・高橋元吉(たかはし・もときち、1893年~1965年)に宛てた長文の手紙、149番では『罪が許された』と書き、152番では「私が「救ひ」を得たことの、実は一種の幻影にすぎなかったことです、…」と大きく揺れている。
朔太郎は文学の先輩・友人に、書簡では内面を隠さなかったようだ。
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