詩誌「角」第34号
頂いた事を昨日の記事に書いた4冊のうち、同人詩誌「角(つの)」第34号を紹介する。
「角」は若狭地方在住の詩人をおもな同人とする。越前地方、県外の同人を含む。
巻頭のO・純さんの「断念」では、自分を鳥に見立てて無精卵を抱き続け、ついに「断念が/産まれる」と書く。彼の様々な実績と高齢を思い合わせると、衝撃を受ける1編である。
K・久璋さんの「魔除け」では、親の死に際し、魔除けに借り物の脇差ではなく、手になじんで錆の噴いた草刈鎌を、胸元に置くと描く。
貧しい農民の歴史と、親の死を重ね合わせ、彼の専門とする民俗的な視線で描いた、優れた1編である。
写真は、昨日のものの使い回しです。
ただし露出補正してあります。
デジタルはこのような際には、便利です。
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