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2015年2月11日 (水)

榎本冬一郎「鋳像」

 角川書店「増補 現代俳句大系」第9巻(1981年・刊)より、12番めの句集、榎本冬一郎「鋳像」を読みおえる

 先の1月23日の記事(←リンクしてある)、杉山岳陽「晩婚」に継ぐ。

 なお11番目の句集、日野草城「人生の午後」は、彼の全句集を読んで行った際、2013年12月3日の記事(←リンクしてある)で、第7句集として紹介した。

 原著は、1953年、群蜂発行所・刊。

 山口誓子・序、552句、あとがき、を収める。

 榎本冬一郎「(えのもと・ふゆいちろう、1907年~1982年)は、30歳を越えて警察官となったが、48歳頃に大学事務局へ出向、定年まで勤めた。

 庶民性、社会性をめざしての句作と言われる。

 以下に5句を引く。

拳銃を帯びし身に触れ穂絮とぶ

メーデーの明日へ怒れるごとく訣る

浮浪児とともに夜寒の広場の石

籾殻が燃ゆる闇より農婦帰る

忰みて読むやこまかき法の文字

Photoフリー素材サイト「足成」より、コチョウランの1枚。

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