干刈あがた「借りたハンカチ」
彼女の小説はこれまで4冊(初めから順に、「黄色い髪」、「十一歳の自転車」、「ゆっくり東京女子マラソン」、「ウホッホ探検隊」)を読んでおり、直近の「ウホッホ探検隊」は今年8月6日の記事(←リンクしてある)にアップした。
「借りたハンカチ」は、集英社文庫、1992年1刷。
この短編集は、「日曜日のショルダーバッグ」「賃貸契約書」「指輪と文庫本」「必殺アミタワシ」など、物をテーマにした21編より成っている。
例えば「指輪と文庫本」は、12ページという短さである。
ほとんどの作品が庶民を描いており、小遣いを貰えず祭りへ行けない女の子から、3軒の貸し家を持つ老寡婦まで。
時に告白体になるのは、文体の発展か後退か、僕にはわからない。
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