カテゴリ「文学」の25件の記事 Feed

2010年10月27日 (水)

「青磁」第27号

003  県内に在住の詩人・作家、S道明さんより、文学同人誌「青磁」の第27号を頂く。

 県内の作家をおもな同人とする、小説・文学評論が柱の文学誌である。

 S道明さんの、「川蝉色の記憶」、「短歌作家としての橘曙覧(3)」、「リフレイン雑感」を読む。

 「川蝉色の記憶」は短編小説で、40年前にほのかな好意を持ちあった男女が、偶然に出会って、わずかな会話を交わして別れるストーリーである。

 「短歌作歌としての橘曙覧(3)」はおもに、橘曙覧と交流があった、大田垣蓮月に就いて述べている。

 「リフレイン雑感―「浪」考」は、中野重治の詩「浪」とその周辺を巡っての批評である。

2010年10月11日 (月)

同人誌「Jeu」第3号

002  10月3日(日)の苜蓿忌(記事あり)のおり、県内在住の詩人、Oスミ子さんが、同人文学誌「Jeu」第3号を下さった。

 2010年9月、M八衣 方・発行。

 Oスミ子さんは、同人詩誌「木立ち」で活躍したが、今は離れて、こちらの女性ばかり4名の同人誌で活動している。

 彼女は3編の詩、「朝陽」、「みなもと」、「萌えⅣ」を巻頭に載せている。

 彼女の詩の言葉は、文法的に完結しなかったり、連用形で終わったりすることがあり、意味を追いにくい所がある。

 ただし樹木と光にかかわる言葉を多く用いて、生命感を追っていることはわかる。

 他の3名の小説3編は、失礼して読まなかった。

 

2010年9月 8日 (水)

三浦哲郎氏逝く

 先日(2010年8月29日)、小説家の三浦哲郎が逝いた。享年79.

 僕が初めて読んだ三浦哲郎の小説は、芥川賞受賞作の「忍ぶ川」(新潮文庫)だった。

 そのあと、それ以前の短編を集めた文庫本も読んだ。

 エッセイ風の本も含め、文庫本ばかり、10冊以上を読んだ筈だ。

 しかし「夜の哀しみ」(新潮文庫・上下)で躓いてしまって、「百日紅の咲かない夏」(同)も買ったまま開いていない。

 ただしその後にも出た短編小説集「短編集モザイク」シリーズ、3冊は読んだ。

 一族の宿命を描く小説を大成した長編「白夜を旅する人々」など迫力があったが、その短編小説は絶品の味わいがあった。

 もっと活躍を続けてほしい小説家だった。

2010年8月19日 (木)

高見順展・他

002 004  今日は5回めの夏休みである。

 午前中に「KaBos新二の宮店」へ行き、「歌壇」2010-9月号と、バルザック「ゴプセック 毬打つ猫の店」(岩波文庫)を買う。

 「歌壇」の特集は、「短歌と酒の関係」と「追悼 加藤克己」である。

 バルザックの小説は好きなほうで、これまでに数作を読んでいる。

 昨日の記事の自己コメントにあるように、F県立図書館などのホームページを「お気に入り」に入れたので、その記事より、「高見順展」を観に行く。

 左の写真はポスターの1部、右の写真は自筆詩稿ノートである。この他に、古い単行本なども展示されていた。

 彼の全集は持っていないが、「高見順文学全集」6冊揃(講談社、昭和39~40年)を、「古書センター」で買った。今はどこに在るか、わからない。

 高校文芸部員時代に、1年先輩の荒川洋治さん(高見順と同じ、現・坂井市三国町の出身)の案内で、高見順の生家と墓地のお墓を、彼を含めて4人で巡っており、その時の写真5枚(モノクロ)が残っている。台紙には、「昭和41年7月28日」と記されている。

 また東尋坊遊歩道に、高見順の詩碑(川端康成・筆)が建立された時にも、式典と記念講演会に、仲間と参加した。

 彼の本はあまり読んでいなくて、「死の淵より」を含む詩集と、中篇小説を1つ、読んだきりである。

2010年5月 4日 (火)

「橘曙覧記念文学館」

003  午後に妻の車、妻の運転で、「福井市橘曙覧記念文学館」へ行く。

 市内の足羽山の麓にこじんまりと建つのだけれど、僕は初めてだった。

 橘曙覧(たちばな・あけみ)は、江戸時代末期の歌人で、正岡子規が称揚し、またアメリカのクリントン大統領がスピーチで(天皇を招いた宴での)引用し、おおいに盛り上がった(少なくとも福井県では)人物である。

 歌業のなかでも、「独楽吟」連作が知られる。

 館内の、住まい「藁屋」を1部復元したコーナーでは、縁下から生い出た竹をそのまま伸ばしたエピソードも表わされている。

 「図書閲覧室」では、「橘曙覧全集」など、僕も所有している本も、少しあった。

 展示室には、橘曙覧、親交のあった領主・松平春嶽の、真蹟が幾つかあった。

 福井の橘曙覧・研究家、久米田裕(くめだ・ゆたか)さんの業績を紹介するコーナーもあって、彼の校注した全歌集から入った僕には、親しかった。

 向かいにある「福井市愛宕坂茶道美術館」にも寄る。

 写真は、双方の栞である。

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