カテゴリ「ノンフィクション」の90件の記事 Feed

2015年9月 3日 (木)

隠れハルキスト(2)

 今年7月28日にダウンロードを報告したKindle本、「村上さんのところ」を読み続けている。

 記事としては、8月20日の「隠れハルキスト(1)」(←リンクしてあり。クリックすれば、記事にジャンプする)以来である。

 期間限定のサイトへの、質問・相談に応じていて、判らない事は判らないと答え、瞬間芸(自身が書いている)的にひねる場合もある。

 自身、普段に生活している自分と、執筆している作家の自分は、別人格だと述べている。小説や翻訳の深みを求めても致し方ない。

 全体の37%を読みおえた。

Photoフリー素材サイト「Pixabay」より、ブドウの1枚。

2015年8月16日 (日)

手許の2冊

Cimg8517

Cimg8519  手許に置いて便利な本が2冊ある。

 1冊は左の写真の、飯塚書店「新版 短歌文法入門」(飯塚書店編集部・編、1994年・刊)である。新本を買って忘れて(理解できずに)いたらしく、最近に本棚で見つけた。

 動詞のナ変(死ぬ、往ぬ、去ぬ)、ラ変(あり、をり、の2語)、下1段(蹴る、の1語)など、他、文法の基本が網羅されて重要である。読みおえて、短歌が上達するかは、わからない。

 もう1冊は右の写真、筑摩書房の増補決定版・現代日本文学全集・99「現代日本文学年表」吉田精一・編(1975年・2刷)である。1868年より1963年ぶんまでだが、様々な作品を歴史の中に置くと、見えてくる事がある。

2015年8月 7日 (金)

「村上さんのところ」(5)

 村上春樹「村上さんのところ コンプリート版」(Amazonのkindle本、新潮社・版)の、その(5)である。

 今月3日の記事(←リンクしてある)、同(4)に継ぐ。

 村上春樹が、読者の質問・相談に答える形だが、悪ふざけ(彼のいう「ゆるい冗談」)が多く、呆れる場合もある。

 読者の苦情には、「これまでも交流サイトは、こういうスタイルでやっている」と答えている。この系の本を、初めて1800円も使って買った僕は、どうなるのだ。

 彼も1部、修正しているようだし、まれに名言があり、本を途中で投げ出すのが嫌だから、読み続けている。全体の18%を読みおえた。

Photoフリー素材サイト「Pixabay」より、朝顔の1枚をトリミングして。

2015年7月28日 (火)

村上春樹「村上さんのところ コンプリート版」(1)

Photo Amazonのkindle本コーナーより、村上春樹「村上さんのところ コンプリート版」を、予約購入した。

 初め7月31日配信・2000円の予定だったが、7月24日配信・1800円に変更された。

 期間限定サイト「村上さんのところ」に寄せられた37465通全部に彼が目を通し、3716通に返信した、質問・相談と解答を、すべて収めた本である。

 解答のうち、僕にも関わるかな、という文章を手帳に写している。その(1)。

「思い直してがんばってください。そういう機会が与えられる人って、そんなに数多くはないんです」。

 僕はごくごく小さな原稿を引き受けて、あと4分の1なのだけれど、資料が多いのと、この頃の暑さで、バテ気味だった。この解答に出会って、また元気が出て、1日のノルマを決めて、資料読みをしている。

 なおパソコンとタブレット、同期して両方で読めるが、タブレットのほうが操作が楽なので、それで読んでいる。

2015年7月 8日 (水)

文庫本2冊と詩集

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 最近、2冊の文庫本を買った。

 有川浩「レインツリーの国」(新潮文庫、2015年31刷)は、TSUTAYAでTポイントを使うために買ったが、店員との行き違いでポイントを使ってもらえなかった。

 桂川甫周「北槎聞略」(岩波文庫、2012年11刷)は、書店「KaBoS二の宮店」で、妻に貰った図書カードを使って。

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 また県内の詩人・中国文学者、前川幸雄さんが、詩集「縄文の里 讃歌」(以文会友書屋、2015年4月・刊)を送ってくださった。

 いずれも読んだなら、ここで紹介したい。 

続きを読む »

2015年7月 3日 (金)

牧羊子「めんどり歌いなさい」

Cimg8469 牧羊子のエッセイ集「めんどり歌いなさい」の(2部構成のうち)「Ⅰ めんどり歌いなさい」を読みおえる。

 文春文庫、1985年・刊。

 夫の作家・開高健の仕事を支え、執筆活動をし、ラジオでの人生相談に応じている。

 「現在もなお、女性を取り囲む社会的身分保障は、男よりもずっと低い」と嘆き、家庭を持つ女の役割のぎりぎりの所を、背中で娘に教えようとする。

 70年代のウーマン・リブではないから、女性の闘い方も屈折しているが、女性の賢い生き方を求めている。

 料理話の「Ⅱ 『おかず咄』それから」は、読まなかった。僕は美食家ではない。

 独身だった頃、兄に「お前は粗食に耐える」と言われて、反発しなかったくらいだ。

 

2015年6月 6日 (土)

エッセイ集「人間はすごいな」

Cimg8431 日本エッセイスト・クラブ編/’11年版ベスト・エッセイ集「人間はすごいな」(文春文庫、2014年10月・刊)を読みおえる。

 Amazonより購入の件は、6月1日の記事(←リンクしてある)で紹介した。

 前の同・’10年版「散歩とカツ丼」は、2013年12月12日の記事(←リンクしてある)で紹介した。

 このシリーズもこの29冊め(すべて、ここで紹介してきた)で終わる。購入時の記事で書かなかったが、これら52編のエッセイは、畠山重篤「蠟燭の光でこの手記を書く」を除いて、すべて初出が2010年である。

 このシリーズの廃止に、東日本大震災が関わっているらしい。この時こそ、誰もが繋がりを持てる、エッセイ集が刊行されるべきだと、僕は思うのだが。

 「自己責任(てんでんこ)」とか、「ヤンキー風・半グレ」の罷り通る、嫌な時代になった。

 この本の、人間味ある編集(内容は、読んでもらうしかない)と題名は、シリーズ廃止と世情に対する、編集部のプロテストに思えてくる。 

2015年6月 1日 (月)

ベスト・エッセイ集「人間はすごいな」

Cimg8431 Amazonのメールより、本の宣伝に、日本エッセイスト・クラブ編、’11年度ベスト・エッセイ集「人間はすごいな」(文春文庫、2014年10月・刊)があり、即座に注文した。

 このベスト・エッセイ集シリーズを何冊か、新本・古本でAmazonに注文しているからの、メールだろう。

 そしてこのシリーズが、’11年版、29冊めで最後とある。

 初めの’83年版「耳ぶくろ」(2012年5月13日の記事)から、欠かさずに毎年ぶん、28冊、このブログで紹介して来た。

 ファンの僕は、この終了に、意図を感じないでもない。「しみじみ・ほのぼの」の時代ではない、というような。

 この「人間はすごいな」を読みおえたなら、ここで紹介したい。

2015年2月18日 (水)

萩原朔太郎・書簡集(8)

 筑摩書房「萩原朔太郎全集」第13巻(1977年・刊、書簡集)より、今年1月10日の記事(←リンクしてある)で紹介した、前回・同(7)に続いて、昭和11年初め(525番)より没前の昭和17年(765番)まで、241通を読みおえる。これでこの書簡集を読みおえた事になる。

 解説に拠ると、1974年、人文書院・刊の「萩原朔太郎全書簡集」より、128通増加し、そのうち83通は丸山薫宛てである。

 この時期、萩原朔太郎は「四季」や「日本浪漫派」に関わっていた。

 しかし昭和12年、丸山薫宛て書簡(619番)では、「南京陥落の詩といふわけです。…とにかくこんな無良心の仕事をしたのは、僕としては生れて始めての事。…慚悔の至りに耐えない。」と釈明している。

 また没(昭和17年5月11日)近い、3月7日付け、上田静栄宛て書簡(759番)では、「…全体主義的に統制的にやられたり、…少々惨酷すぎると思ひませんか。個人が国家のために犠牲〔に〕されてはやりきれない。」と、はっきり述べている。

 自由を尊んだ詩人の生涯である。

 なお引用の中に、旧漢字を新漢字に替えたところがある。

Photoフリー素材サイト「Pixabay」より、白梅の1枚。

2015年2月 1日 (日)

川村信治「音信」18号

Cimg8223 県内の詩人・川村信治さんより、個人誌「音信」18号と、詩集「百年の旅」を頂いた。

 今日は「音信」18号を紹介する。

 イギリス人アーサー・ランサムの自伝からの引用が多くを占めている。

 彼は初め、新聞社の通信員等として、ロシアのボリシェヴィキ革命の取材を繰り返した。

 彼の才覚と幸運に拠って、革命の中心部に関わる事が出来た。

 しかし今、レーニン、トロッキー、スターリン等の活動を読んでも、古民話を聴くようだ。

 のちに彼は、「ツバメ号とアマゾン号」のシリーズを12冊書いた。幸福な後半生だったようだ。

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