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2009年7月の30件の記事

2009年7月11日 (土)

ティム・オブライエン「カチアートを追跡して」

003  アメリカ・作家、ティム・オブライエンの小説「カチアートを追跡して」(生井英考・訳)を、読みおえる。

 新潮文庫、平成9年・刊。

 南ベトナムでのアメリカ軍の行軍や戦闘というリアルなストーリーと、逃亡兵士カチアートを一隊がベトナムからフランス・パリまで追跡するという破天荒なストーリーが、交互に語られる。

 追跡行は、歩兵ポール・バーリンの長い長い夢想である。解説では、「夢想のなかの出来事かもしれない、ということが仄めかされている」と、ぼかされているけれども。

 この逃避的な小説がなぜ、1979年にジョン・アーヴィングの小説「ガープの世界」を退けて、全米図書賞を受賞したのか、わからない。

 なお僕は、ティム・オブライエンの他の小説、「本当の戦争の話をしよう」「ニュークリア・エイジ」も、読んでいる。

2009年7月 9日 (木)

「青淵」2009-7月号より

003  僕たちの同人詩誌「群青」15号を送ったお返しに、坂井市・在住の女性作家・HHさんより、月刊誌「青淵(せいえん)」2009-7月号が送られてきた。

 財団法人「渋沢栄一記念財団」の発行する雑誌である。

 これに彼女は、随想「耀かぬ星」を寄せている。

 内容は、詩人の故・則武三雄の仙人ぶりと、亡きあとの「葱忌」(詩集「葱」に由る)の盛んな様を述べている。

 則武三雄さんは、全国的には無名だったが、その許に多くの優れた詩人が集まった。「則武学校」と讃えられた。

 その後輩詩人を僕は、故人も含めて、6、7人はすぐに挙げられる。

 現代詩作家として高名な、荒川洋治さんも、その一人である。

 そして当のHHさんも、詩ではなく小説を書いているけれども、則武さんに励まされた人である。

2009年7月 8日 (水)

「馬場あき子全集」第2巻

003  「馬場あき子全集」第二巻「歌集 二」を、読みおえる。

 1996年、三一書房・刊。

 箱、帯、本体にパラフィン紙カバー。

 初めの「雪鬼華麗」「ふぶき浜」は、1984年・牧羊社・刊の「馬場あき子歌集」で読んでいるという事で、今回は読まなかった。

 「晩歌」より、馬場さんの短歌の表記が、新仮名遣いより旧仮名遣いに移った。

 また歌集「葡萄唐草」で、迢空賞を受賞した。

 「雪木」は、「頼朝の秋」100首を含む、第10歌集である。

 短歌それぞれについて、あれこれという立場ではない。

 誰でも、何歳になっても、生は困難なものである、という感想を得た。

2009年7月 7日 (火)

「愛蔵版 日本のやきもの 八」

002  「愛蔵版 日本のやきもの」第8巻「薩摩 民窯」を見おえる。

 昭和52年、講談社・刊。

 薩摩焼は、当時の朝鮮より陶工を連れ帰って始めた窯業だけに、優れている。バリエーションは多いが、好感のもてるものである。

 民窯では、日常雑器が作られ、さわやかである。

 別冊付録の、「全国名窯散歩」も見おえる。

 出版当時の、日本全国の窯と陶工の様子がわかって、興味深い。

 これで、このシリーズの全8冊と付録を、見おえたことになる。やや不満は残るが、貴重な写真集シリーズだった。

2009年7月 6日 (月)

青木恵美「『自分流』ブログ入門」

001  青木恵美「『自分流』ブログ入門」を、読みおえる。

 この本の正式な題名は、「このとおりやればすぐできる!! 誰でも簡単! 手取り足取り 『自分流』ブログ入門」という、長いものである。

 平成17年、技術評論社・刊。

 ブログ・サービスの3分類とその特徴の解説、第3章「『自分流』ブログのノウハウ」が、役にたった。

 他では、読まなかったページもある。

 入門を過ぎた僕が、ほしいブログの本は、記事の書き方のノウハウ本である。

 デザインの変更は、あまり考えていない。不器用、頑固者、田舎者、どれに当たるのか。

 僕の始めてのブログ入門書は、㈱エクスメディアの、「超図解 無料で簡単! ブログ作成&活用ガイド」だった。また読み直してみよう。

2009年7月 5日 (日)

黄花の百合②

004  軒下で、黄花の百合が、咲き始める。

 6月29日の記事で紹介した黄花の百合とは、別株、別種である。

 これも「百合の里公園」で、去年か一昨年に買った株。

 1990年頃か、「20世紀の花の世界は、百合で終わる」と言われた。

 不況などのせいか、品種「カサブランカ」を除いて、華々しくもてはやされる事もなかったが、オリエンタル・ハイブリッド系の鮮やかな品種や、21世紀には八重の品種も作出されて、百合の世界は華やかである。

2009年7月 4日 (土)

4冊を買う

 今日土曜日の午前中に、「勝木書店ワッセ店」へ行く。

 4冊の本を買ったので、以下に列挙する。

  • ジェームズ・ボールドウィン「ジョヴァンニの部屋」(白水Uブックス、大橋吉之輔・訳)
  • エラスムス「痴愚神礼讃」(中公クラシックス、渡辺一夫・二宮敬・訳)
  • 大野雑草子・編「文学忌俳句歳時記」(博友社)
  • 青木恵美「『自分流』ブログ入門」(技術評論社)

 なお支払いに、ある所から貰った商品券を使ったので、財布からは少しで済んだ。

2009年7月 3日 (金)

「葛原妙子全歌集」

004  ネットショッピング・サイト「楽天ブックス」に注文していた、「葛原妙子全歌集」が届く。

 2002年、砂子屋書房・刊。

 箱、帯、栞27ページ。

 この本を、長らく「日本の古本屋」で探していたが、見つからなかった。

 「楽天ブックス」で検索した所、新刊本で出ていたので、さっそく注文した。

 「Amazon」では、マーケットプレイスに1冊、定価の倍以上の値が付けられて出ているだけだった。

 10余冊の未読の全歌集を僕は持っているので、もっと読書時間と根気がほしい。

2009年7月 2日 (木)

職場の花壇

004_2 001_2  久びさに、職場の花壇の写真をアップする。

 左の写真は、グラジオラスの花である。このところの雨で、草姿が乱れている。

 右の写真は、実の色づき始めた庭梅である。

 実は食べられるらしいが、僕は食べようと思わない。

 これまでのUさんに加えて、Sさんも花壇の世話をするようになり、雑草を抜いたり、水遣りをしている。

 花壇がさらにきれいになり、草花の元気が良いようだ。

2009年7月 1日 (水)

「愛蔵版 日本のやきもの 七」

001  「愛蔵版 日本のやきもの」の第7巻、「仁清 乾山 頴川 木米」を、見おえる。

 僕は毎週、テレビの「開運! なんでも鑑定団」の放送を楽しみにしているし、骨董趣味に反感を持たない。

 しかし、この本に載っている4種の焼き物には、反発を感じる。作意が強すぎる。

 貴族へのおもねりとか、文人趣味の悪い発揮を感じる。

 もともと、江戸時代の美術に否定的なのである。

 「日本美術絵画全集」の端本を見たけれど、木米を始め、感心しないので、揃いを買う気になれない。

 陶磁器は、無名の陶工の作が、1番良いのではないか。

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