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2009年8月の28件の記事

2009年8月31日 (月)

金子光晴「詩人」

001  ショッピングサイト「楽天」の「楽天ブックス」より、金子光晴の自伝「詩人」が届いた。

 講談社文芸文庫、2008年9刷。

 講談社文芸文庫は、内容は珍しいものが多くても、値段は割高である。今回は、今日が使用期限の楽天ポイントが少しあったので、それを遣わないと損なような気になって、この本を買った。

 戦時下にただ一人、反戦詩を書いた詩人の、精神の経歴を知りたい。

 彼の海外流浪時代を述べたシリーズの本は、中公文庫で4冊か持っているのだけれど、本の迷宮に迷っていて、今どこにあるかわからない。

2009年8月30日 (日)

第3回「詩の研究会」

 昨日の午後2時より、「清水町図書館」の1室で、第3回「詩の研究会」が持たれた。

 メンバーは、詩誌「群青」同人の僕、こぐま星座さん、KMさんの3名と、他にAU

さん、TTさんを合わせて、5名だった。うちKMさんとAUさんが女性で、あと3名が男性である。

 テキストは、男性3名が用意した、内外国、新旧の詩人7名の7篇である。AUさんの司会で討議が進んだ。

 こぐま星座さんが暴走しかけるのを抑えつつ、熱心な発言が続いた。

 研究会会員の詩の向上に、どれくらい役立つかわからないが、少なくとも詩に強い関心を持ち続けさせる力にはなるだろう。

 来月9月の開催日を決めて、3時間の研究会が済んだ。

 

2009年8月29日 (土)

「鮎川信夫全集」第Ⅴ巻「時評Ⅰ」

004  「鮎川信夫全集」第Ⅴ巻「時評Ⅰ」を読みおえる。

 思潮社、1994年・刊。

 箱、帯、箱と本体にパラフィン紙カバー。

 時評とはいえ、評論を597ページも読むのは実際しんどかった。

 月報に詩人の吉田文憲が「常識(コモン・センス)の過激さ」と題して書いているけれども、時評発表当時は、左翼・進歩派ばかりの知識人のなかで、鮎川信夫の論は「非常識な過激さ」の文であったのだ。

 彼は、60年反安保闘争のとき、日本でただ一人、闘争に批判的な知識人であった。

 日本も世界も保守化している1985年だから(「現代詩手帖」より転載)、吉田文憲は「常識」などと書けるのである。

2009年8月28日 (金)

村山美惠子「有涯」

003  村山美惠子さんの歌集「有涯」を読みおえる。

 平成17年、短歌研究社・刊。

 著者は、昭和11年生、大阪府・在住、結社誌「水甕」選者。

 この本は、彼女の「溯洄」「漂寓」「惜秋」に続く、第4歌集である。

 彼女の歌の特色は、良家の婦人らしい、おっとりしたところにあるのだろう。

 僕の立場(百姓の次男、現場労働者)からすると、反発する面もあるのだけれど。

 以下に、付箋を貼った6首を引く。

東京のほこりの匂ひ頭に満てり髪洗はむと湯に浸すとき

大丈夫走らないでと言はれつつ車の間を縫ひ渡りゆく(中国旅行詠より)

屋根を打ち樹を打ちわれの心打つ落ちつつ雨は弱音を吐かず

檸檬握り載せ場を捜すどの部屋も崩れむばかり山をなす本

無事帰国せりてふメール散歩より戻り来れるごとくに穏し

置き捨ての椅子の人形に亡き夫の嵌めてやりにしままの腕時計

2009年8月26日 (水)

トルーマン・カポーティ「誕生日の子どもたち」

002  ショッピングサイト「楽天市場」の「楽天ブックス」に注文していた本が届いた。

 トルーマン・カポーティの短篇小説集「誕生日の子どもたち」である。

 文春文庫、村上春樹・訳、2009年・刊。

 カポーティの小説を僕は、新潮文庫で出ている(「叶えられた祈り」を除く)5冊をすでに読んでいる。

 ここに収められた6篇の小説は、少年や少女のイノセンスをテーマに描かれた物語である。

 村上春樹の翻訳でもあり、読むのが楽しみな1冊である。いつの日になるか、わからないけれども。

2009年8月25日 (火)

ブログの変更事項

 8月半ば頃より、ブログの変更事項が幾つかあるので、説明しておく。

 まず「人気ブログランキング」に参加した。ブログの右サイドバーの下より2番目に、「人気ブログランキング BLOGRANKING」というバナーがあるので、クリックしていただくと、そのランキングの「俳句 短歌」のランキングサイトが開き、僕のランクで10ポイント増えるので、ぜひ応援してください。

 次に、㈱環の提供するアクセス解析「アクセス刑事(デカ)2」(無料)を導入した。ブログの右サイドバー最下段のバナー「accessdeka2」がその代償である。アクセス解析は今のところ、そんなに役立っていない。

 3番目に、事の成り行きで、アメーバブログ「新サスケのブログ」を開設した。ただし、そちらにはこのブログへの案内だけを載せて、記事更新は当面しない方針である。

 

2009年8月24日 (月)

「歌壇」2009-9月号

001_5  綜合歌誌「歌壇」(本阿弥書店)2009-9月号を、読みおえる。

 大特集として「高齢社会、シニア歌人の開く新しい歌の世界」がある。

 総論などのあと、22結社の歌人が、それぞれの結社のシニア歌人を挙げて評しているが、独善的と見られても仕方がない。

 このことのために、定価が常より高くなっているのは、淋しい。

 「コスモス」関係では。柏崎驍二さんの散文「老いを生きる若さ」、狩野一男さんの「地震忌」12首、米田靖子さんの歌集「水ぢから」の小特集がある。

2009年8月23日 (日)

DVD「電車男」

Dvd_002  昨日「BOOK OFF 鯖江店」で買ったDVD「電車男」を、今日の午後にパソコンで(DVDデッキがないので)観る。

 東宝映画、村上正典・監督、2005年度作品。

 純粋な青年と優しい娘さんの、ぎこちない恋物語で、感動的な場面も多かった。

 青年のネット仲間(名前も姿も知らない)が、ネットを通して青年を援け励ますところが、現代的である。

 自分の青年時代を思い出した。

 といっても、このような恋をしたのではなく、自分がモテない青年だったという事のみだけれど。

 このような純粋な二人の恋の行く末に、ドラマ上のことながら(実話を元にしているらしい)、危惧を抱くような小心な僕である。

2009年8月22日 (土)

「BOOK OFF 鯖江店」にて

 土曜日の今日、午後になって(午前中はネットを覗き、あとパソコンのメンテナンスをした)、隣の市の「BOOK OFF 鯖江店」へ車で行き、3点を買った。

 以下に紹介する。

  1. 石田衣良「池袋ウエストゲートパーク」(文春文庫、2003年12刷)
  2. 江國香織「泳ぐのに、安全でも適切でもありません」(集英社文庫、2005年)
  3. DVD「電車男」(村上正典・監督、2005年度)

 1.は、彼の「池袋ウエストゲートパーク」シリーズの第1作めである。

 2.は、第15回山本周五郎賞を受賞した、短篇小説集である。

 3.は、ストーリーには興味があったが、本では読めなかったので、中古DVDを見つけて、買ったものである。

 家の庭では、昼に蝉が鳴き、夜は虫の音がする季節である。

2009年8月21日 (金)

新免君子「冬のダリア」

002  新免君子さんの歌集「冬のダリア」を読みおえる。

 短歌新聞社、平成15年・刊。

 著者は、1926年生、島根県・在住、「湖笛」「未来」会員。

 この本は、彼女の「風庭」「飛花」に続く、第3歌集である。

 題材は旧・満州より引揚げの惨、子のない夫婦の穏やかな生、亡き父、母の看取り、などである。

 既成の言い回しが目につくが、人生の重みを伝えて、貴重な歌集である。

 以下に、読みながら付箋を貼った、6首を引く。

飼い犬の死にて嘆くに嵩山はそうかそうかとただ冬の山

一人子を他界へやりしおとうとの去年の冬よりもの言いの鋭し

どっと動くわけのわからぬ感情も山ふかければその儘にして

戦車と戦火なだるる地平を逃れゆき夏の落日あかあかと見し

年月をつねに家族は二人のみ桜の花の咲きても二人

雪おこすいかずちならむ親しけれとどろと鳴りてこの年も冬

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