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岩波書店「近藤芳美集」第3巻(2000年・刊)より、第12歌集「樹々のしぐれ」を紹介する。
7月21日の記事(←リンクしてある)、同「アカンサス月光」に継ぐ。
原著は、1981年、蒼土舎・刊。679首。
2度にわたり、ギリシア他の国を巡り、海外詠も多い。
彼の歌に、詰屈な印象がある。助詞の省略が多く、かつ字余りも多い。推敲を重ねたと読んだ事があるので、乱作ではない。政治、外国を詠もうとするからか。
以下に7首を引く。
暗緑の柱列の下石冷えてひびきは沈む歩むしばしを
窓ごとに烏賊干す白き壁の路地人はみなやさしき声かけて過ぐ
島の崖の道を伝うは騾馬の列沖に没り陽のはやひかりなく
外人ら荷に寄るロビーの佇みに遠く空染むる空港の灯は
風避けてモンマルトルにあるしばし記憶の坂もなべて冬曝(さ)れて
怒りとして言うべき今日を友らなき八月六日朝のかぎろい
生きて還りし病兵吾を置きて征(ゆ)く一夜の舟艇の音か聞こえて
今年7月28日にダウンロードを報告したKindle本、「村上さんのところ」を読み続けている。
記事としては、8月20日の「隠れハルキスト(1)」(←リンクしてあり。クリックすれば、記事にジャンプする)以来である。
期間限定のサイトへの、質問・相談に応じていて、判らない事は判らないと答え、瞬間芸(自身が書いている)的にひねる場合もある。
自身、普段に生活している自分と、執筆している作家の自分は、別人格だと述べている。小説や翻訳の深みを求めても致し方ない。
全体の37%を読みおえた。
昨日に続き、8月30日、31日に催された「2015年コスモス全国大会」の2日めを紹介する。
朝食後、昨日と同じに5グループにて、グループ歌会。8時~11時。
僕はAグループだった(左の写真)。選者4名、司会、タイムキーパーの方の運営だった。30名30首に、会員1、2名、選者の方2名~4名の批評が行われた。
僕のネットに関わる1首も、批評の方は事前に調べて、批評して下さった。僕の2度の拙い発言も、失笑を買わずに済んだ。
11時20分より、その事前出詠の歌の、表彰式(右の写真)。大広間にて。
その後、高野公彦氏の総評。新しい方針の構想が発表された。
12時半より、さよならパーティ。立食。帰路のハンドルを握る、F支部のT・忠一さんに義理立てして、僕もノンアルコールだった。
パーティは午後2時までだったが、事情によりF支部の4名は、1時半に会場を去った。雨などのため、車で家まで送ってもらい、無事に帰宅できた。あと連絡を取り合って、無事の帰宅を確認した。
8月30日(日曜日)と31日(月曜日)の2日間、金沢市の某ホテルで、会員・約150名が参加し、「2015年コスモス全国大会」が催された。
当・F支部よりも、4名がまとまって参加した。車の運転は、T・忠一さんにお願いした。
会場檀上には宮柊二師(「コスモス」創刊者)、宮英子師(夫人)の遺影が飾られた(左の写真)。午後1時に、6月に逝かれた宮英子師に黙祷を奉げ、大会が始まった。
高野公彦氏の開会挨拶。小島ゆかり氏の講話「言葉の魅力」(右の写真)。
午後3時より午後5時半まで、周遊実作。その内より翌日朝、2首を提出しなければならない。F支部4人はまとまって、寺町より犀星文学碑を訪ねた。
午後6時より午後8時まで、大広間にて懇親会。料理と飲みものを楽しむ立食パーティ。選者の方々、誌上でのみ存じている方との、うちとけた、あるいは熱い会話が交わされた。
8時15分より9時半まで、5グループにて、「選者・スバル作家を囲んで」の談話会。僕のAグループでは、選者4名に様々な質問をして、様々な答えを頂いた。
その後、部屋に戻って、充実した思いで、就寝。
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